夕日に向かって歩いていく、なんて言うと青春めいているけれど。
実際青春を謳歌していてもいい筈の年頃の僕等は、けれどこうして血塗れになりながら神の使途という名の下で命を削っている。
前を行くラビの手には今回の報酬。淡く光るイノセンス。代価はファインダー5名。けれど僕らはこうして生き残っている。それ以上でも以下でもなかった。
人の死には涙した。悲しい。けれど、それと同時に、もしかしたらそれ以上に自分が生きていることに安堵して喜んでいる自分がいる。そしてそれよりも更に上へ行く感情として、目の前で夕日に向かって歩いていく彼が生きていることへの喜びがあった。
夕日が大地との境へと半分以上身を沈めた。辺りは闇が深くなる。半円の形となった太陽の周りを侵食してゆく。その色が、ふいに、『彼』を思い出させた。
闇色の、ひと。
太陽のような『彼』を飲み込んでゆく人。目の前を行くラビの輪郭が、夕日のせいでぼやけて見える。光っているように。夕日に溶けていくみたいだと思った。太陽に還るのかもしれない。その太陽を飲み込もうとする闇。
彼がかえったらきっと、一番にあの闇が彼を包み込むのだろう。太陽が、自ら大地の境へと身を沈めるように。太陽の彼もまた、自ら闇へと会いに行くのだろう。
「―――アレン?」
歩みが止まった僕に気付いて、ラビが振り返る。輪郭が曖昧だ。その背には大きな太陽。その周りは夜の闇だ。自ら闇に包まれる太陽に自ら還る彼が、立ち止まってくれた。
「どうかしたんさ?」
行かないで、と叫びたかった。
どうして自ら闇へ飲み込まれにいくの。
どうしてこっちへいてくれないの。
どうして、彼がいいの。
でもきっと訊ねたら、少しだけ困った顔をして、それから笑って言うのだろう。
Because,He is never caught to me forever.
―――Or,I can't catch him forever.
アレン→ラビュ。いやどっちかっていうとユウラビ←アレンだな。
これ、書いたのは結構前なんですが、
本誌でラビ→アレンで似たようなことやってるとついこの間知ったので、パクリと言われないうちに上げます(爆)
や、もう言われるかもだけど・・・・